金色の小さな鳥舞う「公孫樹」
11月に入って、だんだん肌寒くなってきましたね。ちょっと、コートには早いけど、ちょっと寒さに震える時も。日暮れ時も早くなってきました。夕暮れには、秋らしい景色が街に現れています。
写真は、公孫樹(いちょう)です。花ではなく葉の黄色を楽しむ木ですね。街路樹としても使われており、黄色の落ち葉が歩道を埋めている風情は、都内でも至るところで見られる秋の楽しみ。
日本語名を銀杏(ぎんなん)。銀杏並木(いちょうなみき)は、色々な物語や俳句にも登場します。
中でも有名なのは、日本の歌人、思想家 与謝野晶子さんの句で、
「金色(こんじき)のちひさき鳥のかたちして 銀杏(いちょう)ちるなり夕日の岡に」
があります。歌の意味は、「秋の夕陽に照らされて、金色をした小さな鳥が舞うように、岡の銀杏の葉が散ってゆく。」という意味です。公孫樹の葉を金色の小鳥に見たてているんですね。
夕暮れ時の街を飾る金色の小鳥たち。あなたも、ちょっとお散歩してはいかがですか?
--------------------------------イチョウ科 イチョウ属 公孫樹(いちょう) 和名 銀杏(ぎんなん)中国原産の落葉高木。扇状の葉型が11月から黄色に変色する。この時期、4から5月に開花し、9から10月に受精した実が成熟する。果実は公孫樹特有のカルボン酸臭を放つ事がよく知られる。長寿の木で、植えてから実がつくのは孫の代という事も名前の由来とされている。