写真の花は、「テイカツヅラ」といいます。
日本の山野に自生するつる性の花木。つる状の茎が細長く伸びていきます。茎のところどころから“気根”という根を出して、他の木の幹や岩、などにくっつけて、はい登っていくのが特長。10m近くの高さまで登るんですよ。直径3~4cmに茎の太さになります。
夏が近づく頃、直径2cmくらいの白やピンク色の花を咲かせるんです。旋回するように、花びらごとに角度がついて咲く、ちょっと不思議な形。
名前の由来、テイカは、藤原定家(ふじわらのさだいえ)からつけられました。藤原 定家は、鎌倉時代初期の公家・歌人です。「ていか」と音読みされることが多いんですね。『新古今和歌集』を撰進したことで知られています。
藤原定家が愛する人を忘れられず、テイカカズラに変わってその人の墓に絡みついたというお話が、名前の由来なようです。
----------------キョウチクトウ科 原産地は日本、朝鮮半島。 開花期:は5月~6月。ツル性の植物で、柱や木々に巻きついて育つ。特性を生かしたガーデニングに適する。旋回状に花が細く開く。山野では沢や滝の近く、水しぶきがかかる岩肌などに自生。湿潤を好むが、常に水がたまっているような環境は嫌う。庭植えの場合、半日陰で水もちの良い土壌に植えていれば、水を与える必要がない。