寒さも厳しい2月に咲く花。「椿(つばき)」です。写真は椿のなかでも「村下(むらげ)」という品種。侘び助とよく似ていますが、村下は、ヤブツバキの枝変わりしたものです。固い蕾を寒々とした空気の中で開かせ、赤色の花を咲かせようとする。素敵な瞬間ですね。
椿の名前の由来は、光沢のある様を表す古語「つば」といわれています。「つばの木」でツバキなんですね。他にも、「艶のある葉の木」で「つやはき」や、「光沢木」で「つやき」なども、名前が付いた理由といわれています。
日本原産のユキツバキが春の訪れを知らせるように咲くことから、「椿」という漢字になったという説もあります。いずれにせよ、艶やかな美しいイメージで、春を知らせる女性らしい雰囲気をもつ花ですね。
花言葉は、「誇り」「完璧な魅力」「気取らない優美」白い花の椿は「理想の愛」です。万葉集の時代から日本で親しまれた花は、着物の柄のモチーフになるなど、女性の美を象徴するような花。冬のグリーンガーデンに、ちょっと和風な美しさをあしらえるのもいいですね。
-----------ツバキ科 ツバキ属 ヤブツバキの枝変わり品種 村下(むらげ)。常緑中高木で、光沢のある濃い緑の葉をもちことが特徴。花より葉の美しさが名前の由来とされる説が多い。開花期は2月から4月。鉢植え、庭植え共に日当たりの良い場所から日陰まで栽培できる。