写真の黄色い花は「蝋梅(ろうばい)」です。名前に梅がついているので、バラ科サクラ属に、よく誤解されますが、蝋梅は、ロウバイ科ロウバイ属の落葉低木で別物です。
お庭や街並みから、花の姿が少なくなる寒い季節、1月から2月にかけて小さく可愛い黄色い花をつけてくれます。花の香りはとっても強く、存在感のある木です。種類も色々で、ソシンロウバイ(素心蝋梅)、マンゲツロウバイ(満月蝋梅)、トウロウバイ(唐蝋梅)などがありますが、よく栽培されているのはソシンロウバイで、花全体が黄色いものです。
ロウバイの花は、真中が暗紫色で、その周囲が黄色くなっているのが特徴。近くでよく見てみるとわかりますよ。別名、唐梅とも呼ばれる唐の国から日本にやって来た品種。中国名も蝋梅であったそうです。花弁が蝋のような色で、旧暦12月の臘月(ろうげつ)に咲くから、名づけられたともいわれています。
------------ロウバイ科 ロウバイ属 落葉低木。土壌をあまり選ばず、かなり日陰のところでもよく育ち開花。花やつぼみから抽出した蝋梅油(ろうばいゆ)を薬として使用する。甘い芳香の元は、この各種の精油成分によるもの。「ボルネオール(Borneol)」「リナロール(Linalool)」「カンファー(Camphor)」「ファルネゾール(Farnesol)」「シネオール(Cineole)」などの精油成分が含まれている。