だんだん冬らしくなってきました。庭を通る風も、頬を冷たく撫でて行過ぎます。
静かな趣で咲く写真の花は、「白侘助(しろわびすけ)」です。ツバキとお茶の木の雑種で、寒い冬に咲きます。開花期は1月から3月といわれていますが、一足先に花開いたようです。
侘助の名前の由来は、遠い戦国の時代、茶人・千利休と同じ時代に、侘び助という茶人がいて、この花を愛玩したという説と、利休がこの花を愛し、手入れをしていたのが侘び助という人物という説があります。茶の心の侘び寂び(わびさび)の侘びと好きという言葉の複合語ともいわれています。日本の遠い昔から親しまれてきた花には違いはなさそうです。
花言葉は、「控えめ」と、物静かな咲き姿にぴったりの意味ですね。大和撫子の奥ゆかしさも感じられる、品のある花です。是非、お庭の一角で、白い侘び助を育ててくださいね。
-----------ツバキ科 ツバキ属 白侘助。 ツバキの品種の一つで、「太郎冠者(たろうかじゃ)」という品種から派生。雄しべが退化した品種の総称で、一般のツバキに比べて花は小型で、開き切らずに8分咲き。筒状になるのが特徴。茶席には欠かせない花で、古くから親しまれた品種。侘助にも色と種類がいくつかあり、それぞれ、開花期が異なる。白侘助の開花は一般的には1月から3月。