写真の小さな白い花は銀木犀(ギンモクセイ)です。黄色い金木犀(キンモクセイ)は、強い甘い香りが特徴で、知っている方も多いと思います。この銀木犀も清涼感のある、とっても香りの良い花です。よく、垣根に植えられているのは、この銀木犀と間違えやすい柊木犀(ヒイラギモクセイ)。葉先のギザギザがとても多かったら、銀木犀ではなく、柊木犀ですよ。
銀木犀の花は、1ヶ所から小さな花が集まって咲くのが特徴。密集していますが、とても可愛らしい印象です。銀木犀は中国から室町時代に渡来した花。木の皮が、動物のサイの皮に似ていることから木犀という名がつきました。
日本の神道では、銀木犀を白銀事花(シロガネコトバナ)といいます。白銀は、夜空に輝く星のことで、小さな花ひとつ一つを星に見立てています。白銀事花は、星の力を集めて、願いを現実のものにしていく力をもたらす花という意味。ただし、神道では、その力は、ふさわしい魂をもつ人にのみ、恵みとして与えられるといわれています。スピリチュアルな花ですね。
--------------モクセイ科モクセイ属 常緑小高木の総称を木犀と呼ぶ。一般に木犀というと銀木犀をさす。中国原産で、開花期は10月~。都内では、11月12月でも花を見ることがある。銀木犀は、植えられることが少なく、街では珍しい品種。似たもので見かけるのは柊木犀が多い。花の花弁は4枚で白色。雌株と雄株が別々の種で、日本には雄株しかないといわれている。