ご紹介するのは、珍しい花「岩沙参(イワシャジン)」です。栽培が難しいので、なかなか街では見かけませんが、秋の渓谷などで、見ることができる花ですよ。日本各地に自生している素朴な花で、山あい、渓谷のヒンヤリと湿った岩壁などに、姿を現す涼しげな秋の山野草です。とっても季節の趣のある花ですね。
写真のように、花の形は釣鐘型。可愛らしく、繊細な雰囲気の花を咲かせます。茎も葉も細くて、花丈は30cmから70cmになりますが、足元に向かって垂れ下がってきます。細い茎から花柄をすっと伸ばして、先端が5つに分かれて広がります。9月から10月にかけて美しい花を咲かせてくれますよ。写真は紫ですが、白のイワシャジンもあります。
花言葉は、「感謝」「誠実」とても静かな雰囲気で、清楚・気品のある美しさに、ぴったりの花言葉ですね。
-----------キキョウ科 ツリガネニンジン属 和名は、根の形が朝鮮人参に似ていることで、ツリガネ人参の漢名「沙参」と岩場に生息することから岩沙参(イワシャジン)とつけられました。発芽から栄養葉が成長する時期には、明るく日当たりの良い場所を好み、気温が上昇する時期には遮光が必要になります。庭植えの場合は、日当たりは朝日が当たる程度の場所が適しており、池の側や、石組の中に植え込むことが、よいようです。もともと、霧の多い谷や滝の飛沫を浴びる場所に生えるため、栽培は工夫が必要で、難しい品種です。