まずは、文字のデザインから始めましょう。真鍮(しんちゅう)の板を切り、削りだしてなだらかなRをつけた文字に加工しますので、太目の線でできている書体を描きます。
上下に2本の平行線をひきます。表札にする文字の高さの基準となる線です。ここでは、間隔を4cmあけています。次にこの2本の線を区切っていくための目盛りを付けます。1文字の幅を3.2cmとし、間の空きを2mmにしました。「HYOSATSU」の8文字を作成しますが、文字をデザインするのは、重複している「S」を1文字省いた7文字分です。
印を付け終わったら、区切り線として縦の枠線をひいていきます。直定規と三角定規を使うと線引き作業は早くできますよ。
区切り線ができたら、まずは文字の縦線になる幅をひいていきます。ここでは、幅8mmにしました。今度は横線です。文字によって横線の幅は異なります。「S」は横線の本数が多いので7mm。他の文字は7mm~11mmの間で、バランスをとってひいています。
縦横線がひきおわったら、角の部分に丸みをつけましょう。内側の角と外側の角、両方に丸みをつければ、デザインは完成です。実際に真鍮を加工するためには、「S」の文字がもう一つ必要になります。また、型紙の原紙を残すためにもコピーをとっておきます。
次回は、真鍮板を加工しやすくする「なまし」の方法です。銅板とは手順が異なりますので、ご説明します。お楽しみに!