前回、銅板から切り出したインターホン・アクセサリーのパーツを火で熱して、ヤスリ掛けの作業をしやすくする「なまし」をします。
この作業は、硬い金属を削ったり切ったりしやすいように、やわらかくする為の工程です。銅板からデザインに沿って金のこぎりで切り出す際は、まだ、「なまし」の前でしたので、作業が大変だったと思います。次の工程となるヤスリ掛けは、細かい形を削りだす、繊細さも必要になる加工ですので、思い通りの仕上がりになるように、「なまし」をするのです。
まずは、デザインの型紙に沿って釘で銅板に線を描きます。釘のとがった部分で、銅板に傷をつけると思ってください。型紙に沿って描き終わったら、銅板から紙を剥がします。このとき、カッターの刃のように、薄く鋭利なものを使うと、剥がしやすいですよ。紙を剥がし終わったら、きちんとデザインが傷で描かれているかを確認。きちんとデザインが線になっていたら、「なまし」ましょう。
鍋敷きの上にフライパンを乗せ、銅のパーツを入れます。そして、トーチに火をつけて銅版を熱します。全体が、やや赤くなるくらいを目安にまんべんなく火を通しましょう。トーチは、カセットコンロのボンベに取り付けるタイプのものが、ホームセンターなどに売っています。
熱し終わったら、水をはったボールの中に入れて、「なまし」は完了です。熱した銅板を掴むときは、トングなどを使ってくださいね。